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ミネルヴァベリタスでは、リスクマネジメントに関する各種セミナーを開催しております。 直近のセミナー情報をご案内致します。

【シンポジウム】国際イベントにおけるリスクと危機管理について考える

開催日

2018年6月7日(木)

開催時間

13:00-14:30

開催場所

インテックス大阪 セミナー会場3

定員

100名

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書籍紹介

ミネルヴァベリタスのコンサルタントが執筆協力した書籍をご紹介いたします。

“今”からできる!日常防災

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企業情報

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採用情報

お客様事例:株式会社美交工業

美交工業、BCP国際規格取得

株式会社美交工業ロゴマーク
お客様情報
商号 株式会社美交工業
資本金 10百万円
従業員 149人(パート・アルバイト含む)
事業内容 ビルメンテナンス、パークマネジメント
支援内容 ISO 22301認証取得コンサルティング

ビルメンテナンスやパークマネジメントを手掛けておられる美交工業様。2015年に国際規格であるISO 22301(事業継続マネジメントシステム:BCMS)認証を取得されました。なお、今回認証を受けた取り組みは美交工業様が指定管理者となっている大阪府の「久宝寺緑地」を対象としたもので、“公園”でのISO 22301認証取得は日本初です。認証取得までの取り組みやISO認証取得の効果について、福田久美子専務にお聞きしました。

防災公園に必要な取り組み

「久宝寺緑地」は大阪府の中心に位置する府の“防災公園”です。当社は2010年からこの公園の指定管理者としてパークマネジメントを行っています。プールやスポーツ競技場などを備えた広大な敷地を有し、普段は府民の憩いの場になっていますが、災害時には広域避難場所になり、警察・消防・自衛隊などの後方支援活動拠点としても使用されます。

当初はいざ災害が起こったとき、指定管理者として何をすべきか具体的なことが見えていませんでした。公園の所有者である大阪府との役割分担表はありましたが、被災者の救護手順、物資や救出工具の準備などの詳細が何も決まっていない状況であり、“実際に避難者が押し寄せてきたら、とても対応できない”と思い、現実的な防災計画の必要性を感じていました。

そこで着目したのが、災害時の事業継続に焦点を当てた事業継続計画(BCP)でした。被災時の対策としてBCPが活用できると考えたのです。しかし、当社の事業継続ならともかく、防災公園となると何から手をつけていいのかまったく分かりませんでした。ちょうどそのとき、大阪府が実施していたBCP人材育成支援事業に応募し、その事業を運営していたミネルヴァベリタス社と出会いました。

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取り組みを自己満足で終らせない

久宝寺緑地公園の写真

当社は環境マネジメントシステムの国際規格である「ISO 14001」と品質マネジメントシステムの国際規格である「ISO 9001」をいずれもコンサルティング会社を使わず自力で認証取得しています。しかし、防災公園の機能維持という大規模かつ社会的責任の大きい事業継続を果たすためには、この分野の知見を持った専門のコンサルタントの力を借りなければ無理だと思いました。また、せっかく取り組むのであれば単なるBCPではなく、BCMSを構築し、「ISO 22301」の認証取得を目指したいという思いもありました。これはBCPを自己満足で終わらせないためにも、外部の目で検証してもらえる公的認証が必要だと考えたためです。

BCPの策定とBCMSを構築する上でベースにしたのは、府との役割分担表でした。そのため、府の担当者にもこの取り組みに積極的に参画していただき、具体的な行動計画をすり合わせていきました。文書化された役割分担があっても、こちらの思い込みによって、府が望む対応とは違う理解をしているかもしれません。そうした認識違いを修正するためにも、府・当社・ミネルヴァベリタス社の三者による共同作業が不可欠でした。

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災害発生時を想定した「実際に使えるBCP」に

府からは「災害発生時の園内巡視結果の第一報を40分以内にしてほしい」など、役割分担表にはなかった具体的な要望も挙がってきました。こうした細かい行動を三者協議で洗い出して具体的に決めていくことで、災害時に「実際に使えるBCP」が策定できました。

久宝寺緑地は大阪市・八尾市・東大阪市の三市にまたがっています。もし大災害が起きれば、この三市から被災者が殺到し、様々な自治体の住民が入り交じります。久宝寺緑地は広域避難場所ですので災害発生時には人命を守る避難場所として機能しますが、その後の避難生活をおくるためには、各市が開設する避難所に移ってもらわなければなりません。しかし、避難所の開設は市によって基準やタイミングがまちまち。避難所がいつどこに開設されたか、被災者に正確な情報提供をしなければなりません。そのために誰がいつ何をすべきか、役割分担表には細かく記載されていませんでしたが、こうした対応についても、BCPの策定とBCMSを構築する過程で府と話し合うことができました。

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防災演習で大阪府から高い評価を得た

福田久美子専務の写真

ISO 22301規格の要求事項では、策定した行動計画が現実に機能するかどうかその有効性を確かめるため、定期的に演習を行うことを求めています。実はISO認証審査を受ける直前に府や自衛隊と合同で実施する防災訓練があったので、当社のBCPをベースとした演習も同時に実施させていただきました。結果としては、BCPに予め細部にわたり行動手順が定められているので、私たちの方から「次はこうしてください」と府の担当者に指示をさせていただくことができ、演習終了後に府から高い評価を得ることができました。

実際に災害が起こると、府の職員も久宝寺緑地に参集されます。しかし、普段の勤務場所でないことから、すべての職員が公園に精通しているわけではありません。やはり公園を熟知しているのは、私たち指定管理者。ですから、府の指示を待つのではなく、自らBCPを発動し、能動的に行動することが大切であると私たちは考えています。

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公園ならではのBCPを目指しブラッシュアップしたい

今回のBCMS構築によって、府と綿密な意見交換ができたことが何よりの収穫でした。演習時にはミネルヴァベリタス社のアドバイスをもとに公園地図を座標軸上に落とし込み、それをホワイトボードに貼って府と情報を共有。公園の敷地は広大ですので「西出入口の近く」と言っても具体的にどこなのか分かりませんが、座標軸で位置を具体的に特定することで、府との連携がしっかり取れるようになりました。

そのほかにも、警察・消防・自衛隊の緊急車両が入りやすいよう、巡視時にはゲートが全開できるかどうか確認するなど、本当に細かいところまでコンサルティングによって引き出してくれました。おかげで本当に充実したBCPの策定とBCMSの構築ができたと感じています。

事業継続活動はISO認証を取得したら終わりではありません。演習を行うたびに、新たな課題が出てきます。しかし、課題が見えて、それを取り組みに変えることが“事業継続能力の向上”につながるものと思います。公園にはたくさんの資源があります。例えば、剪定した枝を薪として保管しておけば、災害時の燃料としても使えます。こうした「公園ならではの防災・事業継続」を叶えるために、さらにブラッシュアップしていきたいですね。


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